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導入事例(企業編)

企業向け

 

人材育成で大切にしているのは「自立」の精神。CASECを活用し、一人一人の望むキャリアを本田技研工業株式会社 築いてもらいたい。(本田技研工業株式会社)
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創業間もなく二輪の輸出をはじめとして、海外展開を進めてきたHondaグループ。既に世界各国に拠点を構える、日本を代表する企業の一つです。同社のグローバル展開や人材育成の哲学から、CASECをどのようにご活用いただいているかまで、人事部人材開発課の野村大介さん、石井綾野さんと、二輪・パワープロダクツ事業本部総務人事管理部の相星啓志さん、永関円さんにお話を伺いました。

(写真)人事部 人材開発課 主任 野村大介さん


01 「人間尊重」の理念に基づくグローバル戦略

―まず初めに、Hondaの特徴や大切にしていることをお聞かせください。

野村 「Hondaの基本理念には、自立・平等・信頼から成る『人間尊重』があります。従業員の夢や想いを大切にして仕事をしており、一人一人が、世の中のために役立つモビリティやサービスを届けるべく、魂を込めて取り組んでいます。時にはメンバー間で衝突することもありますが、基本理念を支える柱である『信頼』に基づき、お互いが補い合い一枚岩になって頑張っていく、そんな会社ですね」

―グローバルなビジネス展開について教えてください。

野村 「Hondaは二輪、四輪、パワープロダクツを合計して、年間約3,000万のお客様に商品をお届けしています。世界各地でそれぞれニーズがありますから、現地に近いところで開発・デザイン・生産を行いつつ、世界中の拠点同士が協調と連携をして、グローバルなビジネスを進めています。今はお客様のニーズが多様化していて、さらに技術やその進化も複雑化している時代です。状況に応じて国内・海外のお取引先とアライアンスを組むようなビジネスの仕方に少しずつシフトしていっています」

永関 「Hondaは、早くから海外で開発や生産をしていました。多くの従業員は世界中のお客様に我々のプロダクトをお届けしたいという想いを持っているので、キャリアの選択肢として海外の拠点で開発や生産に携わることを視野に入れながら働いていると思います」

02 自分の考えを持ち発言する、「自立」の精神が求められる

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人事部 人材開発課 主任 野村大介さん

―人材育成において大事にされていることは何でしょうか。

野村 「『人間尊重』の中の『自立』を軸に、自分がどんなプロフェッショナルになりたいか、何をお客様に届けたいか、という想いを実現するために、何を学ばないといけないのかを自分自身で考えることを大切にしています。また、『三現主義(現場・現物・現実を重視する姿勢)』の考えに基づき、OJTに重きを置いています。最近ではコロナ禍の影響もあり、オンライン研修も用いて効率よく学んでもらう機会も増えています」

永関 「Hondaは一人一人が意思を持って働いています。古くから『ワイガヤ』(ワイワイガヤガヤの略称)という文化があり、自分のアイデアをお互いに臆することなく発し、皆で議論してアウトプットを高めていく文化があります。海外で開発や生産、マーケティング、セールスなどを行う際には英語が必要になりますが、どんな時もまずは自分の意見を持つことが大切だと考えています。社内では『あなたはどうしたいの?』といつも問われますし、いつでも誰でも発言していい社風です」

野村 「学ぶ意思がある人を支援していこうという考え方が強いです。会社側が強制的に入社3年目までにこれを学んでくださいとか、こういう必達目標を課しますとかの考え方ではないですね」

相星 「Hondaは従業員の主体性を尊重します。まずは自分たちがどうなりたいかを考えてほしい。会社は従業員に機会を平等に提供しています。ただそれを使うかどうかは本人次第です。伸びたい意思のある人がどんどん伸びていく環境を備えた会社でもあると思います

03 CASECなら変化した働き方にも対応できる

―CASECを一拠点からHonda全体に広めていただくことになった背景をお聞かせください。

石井 「Hondaでは自分の言葉で自分の思いをしっかり伝えることが求められます。これは海外各拠点でも当てはまることですから、各地域で英語力の向上に向けた取り組みを推進していました。CASEC導入以前は、日本の本社では資格認定者を対象に認定時の英語力がどれくらいかを別のテストで測り、グローバルでの活躍を見据え今後の成長に何が必要なのかを見つめ直す機会にしてもらっていました。しかしコロナ禍では、そのテストの受験時間や受験形式を継続することが難しく、CASECに切り替えることにしました。CASECは受験時間が平均40〜50分とかなり時間を短縮できましたし、オンライン受験も可能となり問題が解決できたと思います。コロナ禍でも英語力を測定する動きを止めなくて済んだのはよかったです。また、CASECは他の英語力を測るスコアへの換算ができることも大きな利点ですね」

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二輪・パワープロダクツ事業本部
総務人事管理部 総務課 主任 永関円さん

―CASECを具体的にどのように活用されていますか。

石井 「社内では、資格認定のタイミングで全員にCASECを受けてもらっています。今年の4月に、全従業員へ向けて自律的にキャリアを作っていこうという方針が伝えられました。キャリア形成において大事な研修や専門家との面談は会社として用意しています。さらに資格認定という節目のタイミングでCASECを受けることで自分の能力を見つめ直し、足りないものを補って次の成長に繋げてもらえればと考えています」

永関 「事業所ごとにも育成体系があります。昨年、二輪部門では近い将来に部長相当の職位を目指す人を対象として、CASECの受験を実施しました。グローバルにリーダーシップを発揮してほしいと思った時に、自分の言葉でどれほど現地の方々とコミュニケーションを取ることができるのかが気になるところです。そこで単純な英語スピーキング能力だけでなく、伝えようとする姿勢がどのくらいあるのかも含めてCASECを活用して確認したいと考え、CASECに加えCASEC forBusiness(※)も導入しました」

―今は翻訳機能も発達していますが、翻訳ツールなどは使わないのでしょうか。

石井 「社内では翻訳ツールの活用が難しい場面が多いと感じています。私は最近転職してHondaに入ったのですが、Honda用語が圧倒的に多いことに驚きました。他の企業にも社内用語はあると思いますが、Hondaの中でしか使わない言葉や、一般で使われている言葉が社内では異なる意味で使われているものが結構あります。そのような言葉は、真の意味を理解して普段から使っている人でないと相手に正しく伝えることは難しく、翻訳ツールでは賄いきれない部分があると思います。あとはスピード感も大事ですよね。直接自分で伝えるのが一番早いと思います」

永関 「翻訳ツールも最近は精度が上がっていて大変便利ですが、スピード感と想いをしっかり言葉に乗せていくという意味では、自分自身が英語で直接相手に伝えられるのが一番です」

※CASEC for Businessとは、ビジネスに特化した実践的な英語2技能(スピーキング・ライティング)を、ビジネスの現場に近い臨場感のあるシチュエーションで測定するオンラインの英語テストです。技能ごとにスコアを出し、「高得点なのに話せない」という矛盾をなくします。

04 キャリア形成にCASECを役立て、個人の成長が会社の成長に繋がるように

―CASEC導入後、どんな変化がありましたか。

石井 「大きな変化はまだありませんが、今後の展望としては、CASECを受験することで自己啓発や自己研鑽に繋がるケースが増えていくことを期待しています。今年の4月に、浜松の製作所で高卒の新入社員がCASECを受験しました。入社のタイミングで受けて、また資格認定の節目などで受ける。個人の能力の一部ではありますが、定期的に測っていくことで本人の成長に繋がり、それがHonda自体の成長にも繋がっていくと考えています」

―御社の新卒採用において、学生に求める人物像を教えてください。

野村 「『自立』は学生の皆さんにも求めています。何かを与えられるのを待つのではなく、自分で考えて動いていくことが求められる会社なので、学生の頃からそのような姿勢を培っておくに越したことはないと思いますね。他の会社でも一緒だと思いますが。いわゆる正解がない、分からない時代だからこそ、自分なりの想いがないとどこまでいっても不安なままだと思います」

相星 「Hondaの旧経営者(藤澤武夫氏)の言葉で、『松明(たいまつ)は自分の手で』があります。先頭立ってやる、という意味です。今はVUCA(変動性・不確実性・複雑性・曖昧性)の時代で先行きが見えない中、自らの意思を持ちながら先頭を切るような人材が必要です。何をしたいか、どうやってするのかを自分で考えられる、つまり主体性のある人材、そういった方にHondaを選んでいただきたいです」

―最後に、グローバル化、人材育成、英語施策において、今抱えている課題や取り組まれていることや今後の展望などお聞かせください。

野村 「Hondaは、一人一人が自身の専門性・見識を磨き、仲間と議論を重ねることにより、お客様に喜んでいただけて、かつ独創的な価値をアウトプットしていく企業でありたいと考えています。私たちのお客様は世界中に広がっており、また海外のパートナーと共にビジネスをする機会も多くあります。そうした中、英語でコミュニケーションをとれることは、質の高い仕事をするために重要な要素です。今後も『英語力を伸ばしたい』という意欲を持つ従業員がしっかりと学ぶことができる環境を整えていきたいと考えています」

石井 「キャリア形成の観点では、入社後に自分がどんなキャリアを歩みたいか、何を成し遂げたいか、そのためにこんな勉強をする、こんな仕事に就くという逆算をして考えていくことが求められます。そのきっかけになるものとしてCASECや他の試験を受け、英語力やそれ以外の部分も鍛えていってもらいたいと思います」

永関 「一人一人が将来なりたい姿をしっかりと描き、例えば5年後に海外で開発に携わりたい、だから今は英語を頑張ろうと逆算して考えることは、本当に大事なことだと思います。従業員が何を目指し、何を学び、どんな能力を身に付けたのかを会社側も適切に把握し、それを発揮する場を提供していくことが、今後の鍵になるかと思います。社内には色々なポジションがありますから、いかに従業員の想いや能力と、会社側のニーズをマッチングさせていくかが今後の課題だと思っています」

相星 「私は若い方だけでなく組織に多くいらっしゃるベテランの方への働きかけも重要であると考えています。Hondaはこれまで相手に想いを伝えるために“熱意”を大切にしてきました。もちろんそれは今でも変わりませんが、ただそれだけでは不十分です。ベテランの方々が持っている高いレベルのノウハウや経験を海外のアソシエイトにしっかりと伝承するためには、伝達ツールとしての英語に加え、伝え方も磨いてもらう必要があると感じています」

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※感染対策を十分に講じた上で取材・撮影しています。

CASEC EYE (キャセック・アイ)
2022 September vol.53

■導入事例
本田技研工業株式会社
パンフレット

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