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導入事例(企業編)

企業向け

 

まだ見ぬ地球食の創造を目指し、戦略の要となる骨太なグローバル人材を育成(日清食品ホールディングス株式会社)
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即席めん業界のパイオニアとしてグローバルに事業を展開している日清食品グループ。戦後の食糧不足の中で、食の大切さを痛感した創業者の安藤百福氏が世界初の即席めんである「チキンラーメン」を発明したことを始まりとし、食が足りてこそ世の中が平和になるという意味の「食足世平」を創業者精神、人類を「食」の楽しみや喜びで満たすことを通じて社会や地球に貢献する「EARTH FOOD CREATOR」をグループ理念として掲げ、現在、世界13カ国に展開しています。海外展開を積極的に進める同社では、社員の英語力向上のため、2010年9月よりCASECを利用しています。管理本部人事部の塚本善子課長と谷古宇健一さんにお話をうかがいました。

写真: (右から)管理本部 人事部 課長 塚本善子さん、谷古宇健一さん


成長市場をターゲットに海外力を拡大

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――日清食品グループはすでに積極的に海外展開を行っていますが、海外市場でのビジネスについて現在の状況と今後の展望について教えていただけますか。

塚本 「世界における即席めんの総需要は現在約1000億食ですが、その内、日本国内の割合は5%に過ぎません。日本での総需要は近年伸び悩んでいますが、世界には日本の約18倍の市場が存在しているのです。市場は今後、アジアなどの新興国を中心に拡大を続けるでしょう。食品産業は『胃袋産業』などと呼ばれますが、そうした状況の中で、私たちは胃袋の数、すなわち人口が増加している地域に目を向けていかなければなりません。海外事業のさらなる飛躍は、グループ全体の成長に不可欠なのです。

 こうした考えから、2009年1月にロシアの即席めんメーカーであるマルベンフードホールディングスLtd.に資本参加したり、2011年3月にはベトナムに子会社を設立するなど、海外事業の拡大を進めています」

CASEC、TOEIC(R)の受験は自発性を重視

――海外展開を推し進めるためには、社員の英語力向上が欠かせないと思いますが、どのように取り組んでいらっしゃいますか。

谷古宇 「社員の英語力チェックのために、CASECを2010年からTOEIC(R)と併用して導入しています。特に、入社10年目までの若手社員には、年1回CASECまたはTOEIC(R)を受けることを推奨しています。ただ、強制的にいやいや受験させるのでは意味がなく、社員が自ら危機感を持ち、問題を発見し解決していく自発的な姿勢を大切にしています」

塚本 「弊社には、組織や立場に縛られず、やりたいことがあれば声に出して実現する、有言実行の社風があります。そのため、社員は全員が自主的に新しい価値を創造する感度の高いクリエイターであることが求められています。育成・能力開発においても、意識の高い社員が多様なスキルを習得できるような教育を多く取り入れ、サポートしていくことをポリシーとしています」

CASECの導入を機に英語テスト受験者が急増

――CASECをどのように活用なさっていますか。

谷古宇 「社員の定期的なスコア測定や、海外赴任前社員のレベルチェック等に活用しています。TOEIC(R)では試験日程が合わなければ受験できませんが、CASECは自宅で都合のいい時間に気軽に受験でき、TOEIC(R)との相関が高いということで、社員からの評判は上々です。実際に、CASECを導入した2010年は、CASECとTOEIC(R)の受験者数を合わせると、従来に比べ受験者数が倍増、2011年は更に増加しています」

塚本 「海外力の拡大のため、当社CEO安藤宏基は、全社員に対して『明日は海外』という心構えで徹底的なスキルアップに努めてほしいとメッセージを発信しています。また、各部門でもCASECをはじめとした語学学習を奨励しています。そうした働きかけにより、社内の機運が高まっていることも受験者数増加の要因のひとつです」

入社前からCASECとE-learningで英語力アップを目指す

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谷古宇 「英語力強化に向けた取り組みは入社前から始めています。新卒内定者は、内定者教育で導入しているE-learningの受講前にCASECを受験し各自の英語力を確認、その後、入社前にTOEIC(R)を受け、学習の効果を実感してもらいます。

 また、新入社員研修では、英語力強化研修も実施しています。この研修では、CASECのスコアによりクラスを分け、短期集中で実践的な英語でのコミュニケーション方法を学び、効果的な自己学習方法等もレクチャーしています。新入社員の意識は高く、研修の合間の移動中に英語の問題の出し合いをしたりする者もいます。このような努力の結果として、新入社員研修の2ヶ月間でスコアを200点以上アップさせた者もいます。

 若手社員の早期海外勤務グローバル経験を大幅に加速させるため、2010年からは、『若手グローバルチャレンジパス制度』が導入されました。これは、入社後最低3年間以上の国内実務を経験した入社5年目までの社員を対象とし、かつTOEIC(R)730点以上(または中国語基準・新HSK5級以上)を取得した全員に対しパスが配布されるものです。パスを取得した社員は海外トレーニー選考の際に優先権が与えられます」

塚本 「若手社員には、グローバルチャレンジパスを目標においてもらいたいですね。彼らは海外への意識も高い傾向がありますので、パスの配布はスキルアップのモチベーションになり得ると考えています」

グローバルリーダー養成プログラム『グローバル・サムライ』

塚本 「現地で経営を担える人材を育成するため、若手管理職に対する『GLOBAL SAMURAI』という、将来の海外勤務を前提とした選抜型研修も今年度から導入されています。

 同研修では、語学力を問わず、国内で実績をあげている課長クラス11人を選抜。約半年にわたって集合研修、語学学校での個人レッスンなどを受け、海外現地法人のトップ又は部門責任者たる経営資質を早期に養成することを目的としています。

 グローバル市場を戦う上で、我々の合言葉は『カップヌードルをぶっつぶせ』です。カップヌードルは、今年発売40周年を迎えたわが社の基幹商品で、日清食品グループの日本での成功を象徴するブランドです。しかし、日本のやり方が海外でもそのまま通用すると思い込んでいてはいけない。世界の各地域にはそれぞれ違った食文化があることから、現地の味覚に合わせた食を提供し、現地化の深耕を徹底的に進める必要があります。日本人の常識をいったんリセットし、異文化の中でも貪欲に前へ前へと進んでいくような骨太さが、これからの時代のグローバル人材に求められるものだと当社は考えています」

CASEC EYE (キャセック・アイ)
2011 Winter vol.42

■導入事例
日清食品ホールディングス株式会社
パンフレット

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