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1972年に世界で初めて、機械の「直線運動部のころがり化」を実現させたTHKは「LMガイド」を主力ブランドとする「直動システム」のパイオニアで、現在国内シェア70%、世界でも60%のシェアを有するトップメーカーです。この技術は、例えばIT関連製品の生産過程で欠かせない半導体製造装置をはじめ、医療の分野におけるCTスキャナーやMRIなどの最新医療機器、また自動車や鉄道車両産業や、高層ビルや住宅の免震装置、そして地球を見守る大型光学赤外線望遠鏡など、現代に生きる我々が安心して暮らすために欠かすことのできない、様々な分野の発展を支える、大きな力となっています。今回はTHKにおける英語教育の実態について、経営戦略室人財グループのマネージャーにお話をお伺いしました。 |
THK株式会社 |
当社が掲げている経営スローガン「グローバル10 21(グローバル テン にじゅういち)」は社員全員が認識しており、“21世紀には機械要素部品メーカーとして世界のトップ10に入る企業に成長しよう”と、日々業務を行っています。2010年の売り上げ目標は、現在の2倍に相当する3000億円です。この目標達成には海外の売り上げ比率を、現在の20%から50%に引き上げることが前提となっていますので、海外部門は特段の努力が不可欠となります。社内では、必然的に「グローバル化」がキーワードになっております。
近年は海外における製造拠点の拡大、販売網の強化にともなう海外赴任、海外出張が急増しております。また、国内の工場製造部門においても、海外のお客様が立ち会いに来られることも急増しており、全社各部署において英語が不可欠となってきました。
しかしながら、全社員の英語力は十分とは言えない状況であり、これに危機感を持った経営層より社内の語学教育充実化の指示が6年前に出されました。
会社が費用を負担して行った研修は1999年9月が初回でした。このときは手始めに本社部門を対象に行いました。TOEICRテストを行い、そのなかの選ばれた社員から順に研修に参加しました。半年ずつの研修を6年間続け、更なる語学力向上を目指し2005年4月からは営業部門、工場部門の社員にも対象を広げました。各部門で参加者を決め合計50〜60名が半期間の英語研修を受けることになります。半期ごとにメンバーが交代する仕組みですので、年間100名以上が英語研修を受けていることになります。本社部門と工場部門の社員は90分の集合研修を週2回ずつ受講し、営業部門の社員は集合が難しいため、英会話学校に通うことにしました。
目的はグローバル展開するための社員に対する意識付けです。半年間の研修をやったところで急に流暢に英語が話せるようになるとは思いません。むしろ、全社的な英語力の底上げと、グローバル展開に向けた雰囲気づくりを狙いとしています。できるだけ多くの社員に参加してもらいたいため、この研修プログラムは今後も継続して実施する予定です。また今後は管理職向けの新たな英語研修プログラムの開始も予定しています。
昨年度までは、研修の効果測定をTOEICRで行っていました。しかし2005年4月、全社員対象に拡大した際に、物理的にTOEICRの実施は難しいと考え、CASECに切り替えました。CASECはインターネット上で都合の良い時間にどこからでも受験ができますのでとても便利です。監督者が不要とのことで、各自で緊張感を保つのが難しいのではという声もあったのですが、実際には試験時間が短く、結果もその場ですぐに表示されるため、総じて有効的だと考えています。月に1回しか実施できないとか、何日前までに資材の申し込みをするとかいった制限がなく、主催する側としても助かっています。
今年から全社員に対象を広げた英語研修の希望者は意外に多く、参加予定人数に対して毎回5倍以上の応募があります。研修の成果も出始めています。中でも営業部門の社員の伸びはが著しく、CASECスコアで平均10%の上昇が見られました。社内全体としては、スコアがまだまだ低いことはテストを通じて認識しましたので、課題は多いのですが、会社が語学に力を入れているという事実は社員に十分伝わったと思いますし、その結果、グローバル展開に向けた雰囲気作りに役立っています。
英語研修ほどの規模ではありませんが、昨年から中国語と韓国語の研修も始め、こちらも参加希望者がたくさん集まりました。アジア、特に中国市場に力を入れていこうとする経営方針が、こういった語学研修の開催により、社員に伝わりやすいと考えています。
最近の新入社員には、内定の段階から、英語力の重要性を説明するようにしています。当社を志望する学生のカラーも少しずつ変わってきたのか、最近は海外志向の強い学生からの応募をよく目にするようになりました。
現状では、まだまだグローバル企業たるべき語学力を有しているとはいい難い状況です。このギャップを埋める努力を継続していかなければなりません。語学教育への投資の最初の狙いは、そのきっかけづくりでした。次の狙いは、会社のお金で研修を受けた後に、各自がいかに学習を継続してくれるかです。その自助努力の後押しのためにできることを我々も工夫していかなければなりません。現時点では人事評価とのリンクや、明確な目標値の設定などは行っていないのですが、こういったことも次の課題であると思っています。
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